「申し訳ない、紹介しおくれた。
聖大神はご存じだが、范夷扶の隣が、軍妃将軍・琴冥紗。
その隣が四天王・梁崙矣、同じく四天王・汀悒雉だ。
皇后の懐妊で、皇后の護衛をしている。」


陛下の言葉に合わせて、それぞれ頭を下げた。



偉罨様・崙宝・俚督の視線が一気にこちらに向けられる。


優しく微笑みかけてくださる偉罨様に、私も笑みを返す。



隣の崙宝に視線を向けると、胸がはねあがる。



手を前にだし、人差し指を私に向けいた。



それに気付いた偉罨様と俚督は、驚いてその手を降ろさせる。



「影聖君どうされた?」


陛下も見ていた様で、崙宝に問う。


江丞相は舞いに夢中になっていて、状況が掴めず陛下と崙宝を交互に見る。



「いえ、何も…」


偉罨様が崙宝の代わりに陛下に答え様とすると、崙宝の手に制される。


??



「…聖大神が、手合わせしたと聞いた。
吾(われ)も手合わせ願いたい。」


小さな声で崙宝が言った。


その視線は相変わらず私に向けられていた。



「影聖君ッ!!
陛下に向かってその様な言葉使いはならぬと言ったであろ!」



偉罨様は崙宝に一喝した後、陛下に無礼を謝った。