皇帝としては崔皇后様を求めていても、稜禀という1人の男としては、求めていないという事?
それはいったいどういう…
「紅蕭や賢妃といれば、私は義務に追われる。
私が求めるのは冥紗だけ…。
そなたと居れば安心する。
心が休まる。
なぜ…こんなにも、そなたは信用でき、休まるのだろうか?
後宮に嫉妬を生み争いを起こしたくないと思っていても、私はそなたに嫉妬されるのを求めてしまう。
その仮面の下に隠れるそなたの、心が見たくて仕方ない…。」
再び首筋に埋められる顔に、体がまた熱くなる。
陛下の体温だけじゃない。
私だけだと言ってくださった言葉が、よりいっそう熱くさせる。
ああ…私は、嬉しいと思ってしまっている。
陛下が見たいとおっしゃるなら、今すぐにでもこの仮面を剥ぎ取り、私はただ1人の女人として陛下を求めてしまいたいという、衝動にかられてしまう。
陛下の言葉が嬉しいと、言ってしまいたくなる。
『お許し…ください…。
私はただの軍妃。
崔皇后様に嫉妬など出来ません。
ましてや、陛下のお心を1人じめなど恐れおおい…。』
数々の衝動に負けてしまう前に、言葉を絞りだす。

