陛下と共に夜を過ごし、李燗と威仔に七神であると打ち明けてから2日。




私は舞妃ノ宮で、目を疑う光景に呆然と立ち尽くしていた。




数多くの軍妃達が、舞妃ノ宮に集まって鍛練に勤しんでいたのだ。



どういう事だろうか?


今日は強制軍事演習の日ではないハズだ。



不思議に思いながら、その光景に釘付けになっていると、隣に誰かの気配を感じたと同時に、言葉が発せられた。




「皆、第二の冥紗になりたいのだろう。」



隣を向くと、崙矣が冷静な目で軍妃達を見ていた。




第二の私…?



私が意味がわかっていないのを察したのか、視線を私に向け口を開く。




「軍妃である、冥紗が陛下に寵をもらった事で、他の軍妃達に火がついたのだろう。
警護で刺客から陛下を守り、功績となれば見初められるかもしれぬと…。」





私はもう一度軍妃達に視線を移す。



現在夜の黄麟殿警護は、軍妃将軍である私と四天王の5人がやっている。



警護をする軍妃は、武軍妃官が強い者を選び役割を与える。