四面楚歌-悲運の妃-




冥明様は許してくれるだろうか?


李燗と…そして威仔に、〔本当の私〕をあかす事を…。



たとえ許してもらえなくとも、あかしてこの後宮を去る事になってしまっても



李燗の私への想いを、無下にしたくない。



私にとって、聖人以外の初めての仲間。


大切な仲間だ。


『私が話す事…今はまだ、李燗と威仔の胸にしまっておいてくれる?』



李燗は力強く頷く。


呆然と立ち尽くす威仔に目をやると、何回も上下に頭を振った。



『威仔もこっちに来て座って聞いて?』


「あ…はい!」


ガシャ


威仔が室に入ろうと踏み出すと、床に散らばった、器の破片が音をたてそれを阻んだ。


威仔は慌ててしゃがみ、破片を拾う。


「す、すみません。…いたッ!」



威仔ね指先から、赤い血が流れる。


「大丈夫!?」


李燗は駆け付けて、威仔の様子をうかがった。


私も威仔に駆け寄ると、血の滴る指先にそっと触れる。


「「えっ!?」」


手から光が放ち、威仔の指を覆ったかと思うと、光はすぐに消える。


「う…そ…治ってる…。」


2人の視線が一気に私に向けられる。