四面楚歌-悲運の妃-




どういう事だ!?



この風は…



私の〔風〕だ!



何が起こっ…ッ!?



風に戸惑う中、今度は仮面が上下に震える。


と、取れる!?


急いで仮面が外れない様に、手で押さえる。


それでも仮面の震えは収まらない。


ど…うして…?


駄目だ…
何でこうなったかなんて、考えるだけ無駄だ。


李燗や狄洙様の前ですでに起こってしまっている。


これ以上何かが起こる前に、この風をまずおさめなければ…。


風の波動を抑える様に、意識を集中させる。


次第に風はおさまるが、まだ完全にはおさめきれない。


く…仮面が震えてるせいで、上手く操れない…。


それでも意識を集中させ様と、目を閉じ様とした時、風の吹く音の中「ドン」と音が聞こえる。


思わず顔をあげ、音の方向を見る。


狄洙…様。


身体が震え、壁に身体を預ける様にして、恐怖の目でこちらを見る。


「あ…私…な、何も…してな…。
申し訳ありません…ッ。」


私と目が合うと、逃げる様にして室を出る。



て、狄洙様!!



『お、お待ちにな…』


そう言い手を伸ばし、追いかける為に一歩踏み出した。


カラン…



!?


踏み出した足に、何かが落ちてきた。