壁内侍が準備をしにさがると、陛下は重たい身体を起きあがらせる。
私は急いで寝台からおり、陛下に手を差し伸べる。
私の手にそっと手を重ねると、寝台から腰を上げた。
天蓋の外に出ると、いつの間にか準備を整えて戻ってきた、壁内侍がいた。
その横には、威仔が笑顔で立っていた。
「陛下はこちらにて、お着替えを。
琴昭儀様はあちらにて、お着替えください。」
壁内侍が言うと、威仔が私を奥へと促す。
奥には鏡台があり、きらびやかな衣装や髪飾りなどが並べられていた。
鏡台の両脇には、見知らぬ女官が2人立っていた。
「陛下からの贈り物でございます。
こちらから選び着る様にとの事でございます。」
何もしておらぬのに、この様な豪華な品を頂く訳にはいかない。
私は威仔に向かって顔を横に振る。
「琴昭儀様、あなた様は一夜といえ陛下と床を共にされたのです。
これぐらいの物を身に付けられるのは当たり前です。
范丞相からも、ちゃんとこれからは着飾る様にお申し付けでございます。」
私の戸惑う姿に威仔ではなく、違う女官が言う。
は、范丞相から?

