朝日が昇り、私達は黄麟殿の警護を終えて自室へと帰えっていた。


何度目になるだろうか?


初警護以来、刺客は現れていない。


毎回の警護に気を抜かず徹している。


呉淑妃様と崔皇后様と話してから二月。


今の私に出来る事は陛下を守る事。


いつ刺客が現れてもいい様に、暇があれば舞妃ノ宮に行き、四天王達と共に武術の鍛練に勤しんでいる。



刺客が現れない事は幸いに思うが、

初警護の際に放たれた刺客

それは、私達の力量を試す為の刺客だったのだろうか?


そんな疑問が浮かんでいた。


黄麟殿からは私の室が一番近く、四天王達と言葉を交わすと部屋へと足を踏み入れた。



少しゆっくりしたら、床に就こう。



寝ずに私の帰りを待っていた威仔が、お茶を持ってくる。


お茶を飲み一息ついていると、威仔が急いで部屋に戻って来た。






「は、范丞相がおみえです!」



え?


范丞相!?


こんな朝早くから?


私が思わず立ち上がった瞬間、范丞相が姿を見せた。