海くんが一歩ずつ、近づく。


別の男が、私の手首を掴んで離さない。


怯えたような不良。



「離せよ。


三秒以内に離さないと痛い目見るけどいい?」


「そんなに、大事か……?


なら、目の前でメチャメチャにしてやろうか?

可愛い女だしな。」


へへ、と不気味に笑う男に涙が、浮かぶ。


怖い。。



「………白雪。


白雪は、俺が必ず助けるよ」




「何を……………あれ?あいつ、どこ行った?」


目の前にいた、海くんは居なくて変わりにひくい唸るような声が、後ろから聞こえた。



「こいつに、触るなカスが!!」



気付いた時には、遅く男は地面に這いつくばっていた。