「おはよう、白雪。


可愛い」


「あっ、ありがとう」


ぎこちない私達は、手を繋ぎ外へ出た。

門の前にはリムジンが。


いつものなら、私は玲音の隣。


私の隣はもう玲音じゃない。


颯さんの隣に乗り込むと、発車した。



「………」鞄から、顔を出すうさぎを見た。


「そのうさぎ、こないだの旅行ん時の?」


「うさぎじゃないよ、うーたんだよ。


一緒に寝るの」


うーたんの頭をなで回す白雪が、可愛い。


だけどなんだか面白くない。


「違うだろう、白雪は俺と一緒に寝るんだろ?」


言っちゃった。


顔を赤らめる白雪の、頭を撫でた。


見つめ合う俺と白雪。


「あのさ、車の中でキスはダメだからな」


ニヤリ、と後ろを振り向く玲音。


颯は、ギロリ、と睨む。

邪魔しやがって。