「っで、どうすんの颯」


颯にだけ聞こえる声で俺、新は問う。


どうってーーー


「どうにもならないだろ。


釘刺されたし、あいつ怖いし」


「じゃあ、諦めるんだ?」

ニヤリ、と語尾が着きそうなぐらい新が笑う。


何をどうしたって、白雪が海を好きなら諦めるしかないんだ。