ふと、側に白雪がいないと気づく。


「なあ、白雪知らない?いないんだけど」


側にいた雷に問う。


「ああ、なんか飲み物買いに行くって海の家にでもいってるんじゃない?」


「一人で行かせんなよ。また、なんかーー」


でかかった言葉は飲み込む。

言わせて貰えなかった。


雷の威嚇した目に逆らえなかった。



なんで、そんな目で見る?


「お前の女だろ。守れないの?ならさぁ、俺にくれない?」



何言ってんだ、と思った。


一番白雪に興味ありません、みたいになってる雷の初めて見せる表情にーー



戸惑いの色が見えた。