しばらく歩いていると…

「麻優!」

近くで私の名前を呼ばれ、振り返った。

そこに居たのは、一人の男性だった。

私は彼に会いに来たんだ。

私は、高校1年で、彼は、3歳上の大学1年。

彼は私のことを知らないばす…

いや。知ってはいるのかもしれない。

私は、全日本競技かるた大会でクイーンになったことがある。

それのせいで、ほとんどの人が私のことを知っている。

でも、それは昔の話。

そして、彼は元暴走族。

だから、こんな時間に繁華街にいる。

そして、私は彼に話しかけた。