白桜が言っていた。 海雨にある妖異の残滓(ざんし)は、恐らく真紅が傍にいるだけでも、瞬間的ではあるが薄らぐだろうと。 海雨が少しでも楽でいるために、真紅はぎりぎり時間を作って病院へ訪れていた。 日曜日、真紅は紅亜に相談して、朝のうちに海雨のところへ行ってから母たちと合流することになった。 少しでも海雨に逢いたいのもあったし、白桜の言っていたことが本当だったとしたら――だ。 「えっと……ここでいんだよね?」