好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】



「そんな心配のある息子だったら、殺してしまえばよかっただろう。そうすれば始祖たちは転生の檻に囚われることもなかった。

始祖当主の命が輪廻の中を巡ってまた生まれても、傍に配置される必要もなかった。始祖の転生も始祖当主の転生も、そんな風に苦しむこともなく普通に恋愛だって出来た」


「簡単に言わないでください! ご当主様が、どれほどの……っ」
 

真紅が悲鳴のような声をあげても、黒藤はしれっとしている。


「知ったことじゃないな。何代もあとの子孫まで苦しめる判断を下すなんて、そいつに当主の資格があるとも思えない」


「――黒藤!」
 

黒藤の厳しい批判を遮ったのは、黎だった。