好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】




「これは真紅嬢、こちらへおいでとは珍しいですな」
 

小埜家の門を叩くと、澪の祖父の小埜古人(おの ふるひと)が出迎えた。


「澪さん、いますか? すぐに話したいことがあります」


「澪なら部屋ですが……」


「すみません、お邪魔します」
 

礼を欠いている自覚はある。だが、今はそれどころではない。


戸惑う古人を置き去りにして、澪の部屋の襖を開けた。


「え、お嬢さん?」
 

テキストやらノートやらを手に本棚に向かっていた澪が驚きに声をあげた。