「それで真紅ちゃん、お母さん猫はどうするの?」 「あ、うん、この仔は――」 真紅に向かって顔を差し出して来た猫。たぶんこの仔は…… 「……最期まで、私が看たいと思ってる」 何を証拠に、と言われたら、カン、としか答えようがない。 でもこの三毛猫は、真紅を頼って来た気がするのだ。 真紅に辿り着くために、ここまで頑張って来た。 ……真紅のカンは当たった。 まだ仔猫もコロコロすることしか出来ない、目も開かない三日後の夜明け前、母猫は静かに呼吸を止めた。