「えっ、それって、付き合ってるように見えるとか、そういう意味?」
「そういう意味よ」
「困るっ。私は黎だけだからっ」
「うん、そうみたいね。だから、十字架の弟と仲いい理由、考えておいた方がいいわよ?」
「な、なんで?」
「そろそろ、女子の中でも十字架の弟を気にしてる子たちが動く頃よ。
転校してきた時期が一緒で、ほかの時間も一緒にいるってなれば、『彼氏の弟だから』だけじゃ通じなくなるわよ?
少なくとも、どちらかは好意があると思われるわ。
十字架の弟は真紅ちゃんを主家の主として見てるから、護衛の意味でしょうけど……そんなの、学校では通用しないでしょ?」
「………」
またかー、と真紅は項垂れて畳に手をついた。
前の学校でも、架と仲いいことでシメられたというのに。
その折は、架の兄の黎と付き合っているから、で乗り切れたけど……。
「どうして女の子ってそういう感じになるんだろうね……」
「遠い目をするのはまだ早いわよー?」
おーい、と百合緋が呼びかける。



