好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】



「……黒藤は白桜を大すきだけど、それとは別のところでも大事にしてる。黒藤の命を拾ったのが白桜だって、黒藤が言ってたわ」


「……命を?」
 

真紅が返すと、百合緋は微苦笑した。


「陰陽師の世界を、わたしは理解し切れてないからわかったようなことも言えないけど、黒藤の核は白桜なのよね」


「………」
 

核。自分の中心。


「でも、白桜の核は黒藤じゃない。……黒藤はそれに気づいてる」


「………核」


「真紅ちゃんの核は、あの人かしら?」
 

百合緋がにやりと笑った。


「え? れ――黎は、その、なんとゆうか……」
 

真紅が慌てて言うと、百合緋はくすくす笑い出す。


「やっぱり黎明の方なのね。学校で見てると、十字架の弟の方かもって勘ぐっちゃったけど」