好きになった子は陰陽師になった。ーさくらの血契2ー【完】



「んー……ちょっとお社、もう一階見てくる。無炎さんが、『お前の感覚を優先しろ』って言ってるから」
 

無炎からの言伝は、真紅が感じた異変は自分には確認出来なかった。


だが、真紅は理屈より感覚の方が優れていることを理解しているので、そう書いて来たのだ。


「真紅ちゃんが行くなら俺も行きます」
 

シャッとカーテンを開けて姿を見せた。


「寝てなさい!」
 

すぐさま真紅が怒鳴ってカーテンを閉め返すが、架は手を離さなかった。


「俺の役目は俺が果たすだけだよ。せめて真紅ちゃんに式が出来るまでは、俺が護衛する」


「…………」
 

真紅は半眼で架を睨むが、ちらともひるまない。


「真紅ちゃん、わたしも行っていい?」


「!」
 

百合緋の言葉に肩を跳ねさせたのは架だった。