ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(下) 【結】





【開桜中学校卒業生 連続殺人死体遺棄事件合同捜査本部】


戒名が変わっていた。なんせ、ここへ来るのは久しぶりだ。

「もうキミの顔も見飽きてきたな」

冗談交じりに現れた浜田。しかし、顔はいつもの通り険しい。

「おはよう! ごめんね。昨日の今日で、大変だよね」

斎藤は安定の優しさを見せる。典型的な世渡り上手。

「後にします?」

急に彼は、浜田の判断を仰いだ。

「そうだな。まずは安置室に」

明らかに何かを隠しているようだった。気にならないわけがない。

「あの…」
「け! こ、こちらです」

すると突然、ふたりは僕と彩矢香を押しのけ、後から来た人物の花道を作った。

「うむ。ここがそうか」

広大な会議室にいる全捜査員が立ち上がって出迎える。

斎藤は小声で、

「本当にごめん。あの椅子で少し待ってて」

と、外にあった長椅子を指さす。

「は、はい」

すぐさま前後の扉が閉められ、静寂が流れた。

「相当偉い人っぽいな」

僕がその印象を口に出すと、彩矢香は素性を知っているようで。

「お父さんだよ、あの人の」

「玄の⁉」

「そう」

刑事部長か。宇治木より階級は上だから、全員があたふたもするだろう。

何を語ったのか、5分ほどして出てきた。

「こちらです!」

再びエレベーターに戻ると、浜田がこちらをチラリと見る。

「あの、刑事部長。彼らはご子息の友人で、顔を見にきてくれました。ご一緒によろしいですか?」

「キミ! 何を言ってるんだ!」

腰巾着に咎められる浜田。いくら優しくても、世渡り上手はこういうとき出しゃばらない。

「そうか……別に構わないよ」

すると、自分の功績とばかりに、両手で手招きをする斎藤。

なぜ先に来た僕らが小走りをしなければならないのか。