捜索は打ち切られ、空港開放に向けて加速する事後処理。
「ご協力に感謝します!」
僕らも、家に帰ることを許された。
末端に近い浜田と斎藤はいないが、お偉いさんの見送りを受ける。
「友達の保護と犯人逮捕に全力を尽くすよ」
宇治木は知らない。
僕らが伊達磨理子の呪縛から、まだ逃れられていないことを。
「お願いします」
僕と彩矢香は深く頭を下げた。申し訳なさもあったと思う。
そして、最後まで不愛想で大柄な玄と共に、駐車場へと向かった。
当然、バトル勃発。
「お前、ウソが上手いな」
「は?」
「婚約者を監視なんて、よく一瞬で思いつくよ」
「そやろ!」
僕は殺意を込め、玄を睨みつける。
だが、
「お前も証人って認めたやん! オレには勝てないってわかってるんやろ?」
「…………」
「お前には披露宴で司会でもさせてやるわ。なー、サヤ!」
そんな僕のことなどまったく相手にせず、彩矢香の肩に馴れ馴れしく手を置いた。
そのまま車の前まで行くと、乗り込もうとする僕を突き飛ばす。
「何すんだよッ!」
「お前、邪魔。電車も動きだしたし、それで帰れや!」
「は⁉」
手のひらで追い払おうとする仕草。
彩矢香は僕らを見ていたが、黙って車に乗る。
「ッ……」
幻滅しているんだ。あの時、助けなかったから……。



