ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(下) 【結】





10分後。

羽田空港国際線ターミナルは封鎖。

すべての離陸が止められ、着陸機は第1・第2に割り振られた。

大爆破事件以来の事態に、付近は大混乱。

幸い、ゲガ人が数名出ただけで済んだが、浜田は悔しさを滲ませる。

5分後。

周囲は報道クルーでごった返していた。

情報が錯綜しているのか、テロの可能性があると口にするリポーターもいる。

30分後。 PM7:57

僕らは、護送車と警察車両の間にブルーシートを張ったその下で、警察官に囲まれていた。

訊けば、浜田と斎藤の指示で、ふたりは現場の陣頭指揮を空港警察署の刑事に引継ぐために不在らしい。

「ごめんごめん! 少し落ち着いたから」

と言うわりには、眉間にシワを寄せた仕事モード。

「水嶋くん。キミから預かった携帯の契約者がわかったよ」

「ぇ」

「彼だ。 そうだね?」

「「ッ⁉」」

「…………」

玄は頭をかき、バツが悪そうな顔をする。

「バレたんか……ま、時間の問題やと思うとったけど」

やはりそうだったのか。

思い違いでも、見間違いでもなく、やっぱりコイツか。

納得した。浜田と斎藤は、玄を追って空港に現れたのだ。

しかし、新たな疑問も浮上している。

さっきのあの様子じゃ、玄と3人組の間に接点はなさそうだった。

では一体、何のために……。

「ほんで、オレは何の罪になるん? 婚約者を監視してただけやけど」

「な⁉ 今、なんて? キミたち婚約してるの⁈」

火の粉と皆の視線が、一気に彩矢香へ注がれた。

彼女は僕だけに、その目で助けを求める。

これが運命の分岐点だと、喉を奮わせた。

「脅さ…」
「コイツは! こいつは証人や。な?」

玄は浜田と斎藤に見えないよう、僕を睨みつけた。

「水嶋くん。そうなの?」

「…………」