ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(下) 【結】




なんせ広い敷地だ。

玄関にふたりが現れるまで数分かかり、階段の上でひとり待つ僕には、それが余計に長く感じた。

「よー、タツミ」

「おぅ」

苦手意識からか、すぐに視線を外す。

3人の中で最後に、僕が彩矢香の部屋へ入ろうとしたその時、中にいる玄は反転して、

「サヤとふたりで話したいんや。ええやろ?」

そう言った。

「なんで?」

「言わなあかんの? サヤはお前の所有物ちゃうやろ?」

「まぁ……そうだけど」

「そやんな。じゃ」

——バタンッ!

「……ッチ」

面と向かうと、さらにムカつく奴だ。

発作的に、殺意に似た熱情が湧く。

蚊帳の外にされた僕は、ふとあいつのことが気になって、ドアを叩いた。

「聖矢。いないのかー」

返事はない。下にもいないようだし、もしや外に出られるようになったのか。

「入るぞー」

——ガチャ。

「……おいおい」

聖矢は、太陽がまだ沈んだばかりにも関わらず、顔の半分まで布団を被り、スヤスヤと眠っていた。

「コイツ……かわいいな」

癒される表情に、邪気のほとぼりが冷める。

しばしの間その無垢な顔を眺めて、起こさないよう静かにドアを閉めた。