ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(下) 【結】




3月3日午前3時3分

大貫が自殺した日と時間は、呪われし禁断のゲームで核となる“3”にちなんだ数字。

意味を持って選んだのだろうか。

それとも、2つの無念が偶然重なり共鳴し、2人の名が刻まれたのか。

そうすると、あの女と男たちは……。

一体誰の為に、何のために……。

「はぁー……」

分からない。でも、1つだけ確かめたいことはある。

やはり女のほうが長く、僕は待ちぼうけをくらった。

定番の瓶に入ったコーヒー牛乳を片手に、電話をかける。

『もしもー』

『ゲン太。今、どこ?』

『え、家やけど。なんか用か?』

『ホントに?』

『ウソついてどないすんねん! んなことより、住所わかったん?』

『ああ。行ってきたよ、大貫の実家。もう知ってんだろ?』

『は? さっきから何言うてんの?』

怒涛の勢いで疑いをかけたが、玄は一切の動揺を感じさせない。

『見間違いか……絶対にお前だと思ったんだけど』

『そや! こっち戻って来たら、サヤに話があるて言うといて』

『ん? 彩矢香に?』

『そ。大事な話』

『何かわかったのか⁈』

『……フッ。今はまだ秘密にしとくわ! ほな』

またも一方的に通話を切られて呆然としていると、

「早かったね! おまたせ」

髪の乾ききらない彩矢香が目の前に。

「なんか、あっちに戻ったら、ゲン太が話あるらしいよ」

「……ふぅ~ん。なんだろ」

僕らは一路、東京へ戻った。

玄のこともあるし、家には帰りたくない気分だから、彩矢香と一緒に宝泉家の敷居をまたぐ。

大きな庭に残る雪が夕焼けに照らされて、オレンジ色に輝いていた。

違う顔色を見せるのは、これで2度目。

僕は思った。

もう二度と、それ以上色を濃くした雪は見たくないと。