ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(下) 【結】




電話を切った後、しばし康文の心情を推察した。

あいつは大貫と幼なじみで、いじめに加担したといっても、たったの一度だけ。

心のどこかにあるはず。

「余裕……」

自分はきっと殺されないという余裕が。

それが今の、悟りを開いた修行僧のような態度を形成している。

僕はそう結論づけた。

ちょうどそのとき偶然、玄からの着信。

ふと、昨夜の3人組が頭をよぎる。

『よう! ミサコはどうなってん』

覆面を被った男の一人は、彼と同じく関西弁だった。

『死んだよ』

『なんでや⁉ 終わらせられる言うてたやん!』

でも、改めて聞くとなお分かる。玄の声とはまったく違った。

『うん。そのはずだったけど、失敗した。呪いはまだ続いてる』

言えない。それが僕のせいだなんて……。

『で、今何してんねん』

切り替えの早い玄。話題を戻さないように、現状を事細かに話す。

『サヤは入れたんか?』

『そういえば戻ってこないし、上手くいったのかも』

『……そか。ほなな』
——プツッ、プー、プー、プー。

「ぇ」

電波を介していても、こんなにひとり取り残された気分になるのか。

急にケンカを売ってきたり、かと思えばケロっとし、今みたいに関心の移り変わりが荒い。

こいつとは、生まれ変わっても親友になれないだろう。