ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(下) 【結】




すると、彩矢香はひらめき、顔を上げた。

「なるほど! 住所録!」

学校主催の同窓会は、各生徒の家に招待状を送る。

「そうか!」

すなわち、純清学園に潜入できれば、住所を知ることができる。

斎藤なりに考えて、浜田と組織を裏切らないヒントを、僕たちにくれたのだ。

「でも、どうやって……」

彩矢香の言う通り、あくまでヒント。

「とりあえず、行こう!」

「うん!」

こうして、迷える僕たちにわずかな光の道筋が立った。

もちろん懸念はあり、すぐに大きな壁と化す。

「やっぱり……」

純清学園の校門には規制線が張られ、両脇には制服を着た警官の姿。

どうやら今日は休校らしく、窓を閉めていても、静かな様相を感じ取れた。

見えない場所に車を停め、ふたりだけの作戦会議。

「入るなんて無理だよね?」

「……あぁ」

お手上げだ。一般人の僕たちにはこれが限界。

僕は、彩矢香に告げようとした。

東京へ戻ろう、と。

でも、彼女の顔を見ていると、なんだかイケそうな気がしてくる。

「純清は女子高だから……」

「だから?」

「彩矢香ってさ、どちらかと言えば童顔だよね?」

僕は、グッと彼女の目を見た。

「え? ま、まさか……」

そのまさかだ。純清学園の生徒のフリをして潜入するという計画。

「忘れ物をしたとかなんとか言って、警官に入れてもらうんだよ! な? このまま帰るよりは、やってみてもいいだろ?」

「…………」