ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(下) 【結】




「キミは知っているんじゃないのか? あの人とこの事件の繋がりを」

「…………」

「大橋敬太というのは何者なんだ⁉」

「…………」

これからのことを踏まえれば、話すほうが得なのは明らか。

でも、宇治木や沙奈や、彼らの忌まわしい過去を勝手に暴露するのは気が引けた。

「そうか……よく分かったよ。行くぞ、斎藤!」

「は、はい」

「ぁあの! これからどこに? 大貫の実家ですか⁈」

僕の問いかけに、斎藤は口を開きかけたが、浜田が手で制して止める。

「教えてください! お願いします! 僕も確かめたいことがあるんです!」

車に乗り込もうとするふたりの背中に懇願しても、時すでに遅し。

——バタンッ。

ドアは閉まり、あえなく終了。

「ッチ……」

しかし!

「水嶋くん!」

数秒後、斎藤が再び降りてきた。

期待に胸を膨らませる、僕。

「実は最近、高校の同窓会の招待状が送られてきたんだ。どう思う? 行くべきかな?」

「は? え?」

「……ぁ! こんなことをキミに相談するのはおかしいか。ごめんごめん。じゃ!」

雪に足をとられながら、小走りで戻る斎藤。

僕は開いた口がふさがらないまま、走り去る車を見送った。

「どうだった? 住所、聞けたの?」

車内で待っていた彩矢香は、朗報を待ち望む顔つき。

僕が首を横に振ると、手で目を覆う。

「完全に意味不明だよ。教えてくれるのかと思ったら、同窓会に行くべきか?だって。斎藤さんが空気読めなくてバカだなんて、今まで気付きもしなかった」