ダ・ル・マ・さ・ん・が・コ・ロ・シ・タ2 【完】




敏也の家宅捜索直前、ヤツはPCを破壊した。

鑑識が長い時間をかけてデータを復元すると、顧客情報のデータが入っていることが判明する。

客の中に警察関係者が複数いたことを知った上層部は、すぐにデータを隠滅。

あろうことか、事件そのものを闇に葬ろうと動きだす。

その足がかりとして、君江は警察の手で強制的に精神病院へ収監された。

さらに、矛先は長年尽くしてきた私にも。

強引に捜査へ加わったという服務規程違反で、全国指名手配。

『そんなの表向きな逮捕理由に決まってる! 上は、お前と君江さんを飼い殺す気だよ! だから逃げろ! 今すぐ!!』

それから、私は行くあてもなく逃げまどう日々。

君江には会えない。当然、敏也にも話を訊けない。

真相を確かめる術がなくなった。

そんな、ある日……。

手帳に挟まっていた一枚の古い写真を見てひらめく。

まず最初に、私は“死ぬ”ことにした。

もちろん本当に死ぬわけではない、世間的に“兵藤新八”を抹消するのだ。

断崖絶壁の端に靴と遺書を置き、持ってきた服を海に投げ、自殺を演出。

翌朝の新聞には目論見どおり、

【県警幹部 自殺】

の見出しが躍る。

次に、長年の情報網を活かし、闇医者を捜した。

写真を見せて一言。

『この顔にしてくれ!』

……2週間後、私は兵藤新八ではなく、“伊達重信”となって敏也に接見。

だが、なぜか敏也はすぐに気付く。私の正体に。

そして、待ち望んでいたように、真実のすべてを語った。

これは、伊達敏也の証言が基になっている。