私は、歩いた。今日も雨。


もうすぐ晴れそう。今日こそはとやってきた。


山と田んぼに囲まれたそんな、田舎町。


あれ?あそこに人がいる。


まだ、若い人だ。私より、年上だけど20代前半ぐらいの。


青い傘を、差して空を見上げてる。



「なないろ少女様、お願いします。


ねねを、私のとこに。私の不注意で、ねねを、亡くしてしまった。


私、ねねが大好きなの。


この腕にもう一度抱かせて」


空に手を伸ばす。



空が急に明るくなった。


晴れた?


あんなに真っ暗の空が、今はもう光ってる。



虹が急にかかる、そして‥‥‥虹の上に人が立っている。



女の子‥‥‥?


小さな赤ちゃんを抱いてる少女。


あれが、なないろ少女‥‥?