冷愛冷涙-Reiai Reirui-

そんなことを考えながらクローゼットに近づいた時、着信音が鳴った。


お母さんからの着信音だ。


私はロフトに上がってスマホを取りだし、一呼吸おいてから電話に出た。


「もしもし…」


『昨日のメール見たわ。どういうつもり?』


声に怒りがこもってるのを感じた。


そりゃ怒るよね…。


自分の娘が死を選ぼうとしてるなんて…。


「…メールの通りだから……」


私が親なら、何としてでも治療受けさせると思う。


死んでほしくないから。


でも、私は嫌な思いをしてまで生きたくない…。


自己中心的なのは分かってる。


「許してほしい…」


簡単に許せるわけないのもわかってる。