冷愛冷涙-Reiai Reirui-

「……ロングコート着ろ」


冷はそう言って後ろを向いた。


私の体なんて見たくないよね。


そりゃそうだ。


今まで抱いてきた女の中で一番汚いしスタイルも悪いからね。


目に毒だわね。


冷の目を腐らせないためにロングコートを着て、ボタンを全部しめる。


「もういい……。もう私たち終わりだから。あのネックレスもペアリングも捨てる。冷なんか嫌いだよ!!!」


そう言い捨てて、来た道を走って戻ろうとする。


「待てよ!」


その手を冷は掴んで止めた。