冷愛冷涙-Reiai Reirui-

確実に近づいてくる気配がする。


意識は不思議とハッキリしだした。


本能で、今失うわけにはいかないと分かってるんだろうか。


雨に濡れた体に、雨に濡れた服をとりあえずかけて、隠す。


見つかるのも時間の問題だ……。


「愛!」


あぁ…。


もう次草を掻き分けられたら見つかってしまう…。


汚れた姿が。


汚い私が。


「愛!!!」


予想通り、冷が現れた。


金髪が雨に濡れて輝きを失っている。