「正真正銘の浮気」


悠里は氷よりも冷たいトーンで、静かに言った。


スマホの画面に映っていたのは、冷と……腕を組んでいる絵莉花さんだった。


「まだ…わかんないよ……?浮気なんかじゃないかもしれないじゃん……」


「浮気だよ。その写真、私が撮った写真なの。実際にこの目で見た。その女と冷さんが手を繋いで歩いてるところも、堂々とキスするところも」


信じたくない。


冷が浮気なんて。


でも、心のどこかでは、やっぱりそうなんだって思ってる自分もいる。


「………冷の嘘つき……」


〝俺もずっとお前の事好きだから〟


〝絶対離さないから〟


「嘘つき……っ」


何が〝I will never let you go〟なの……?


ねぇ……


どうして………?


どうして裏切るの……?