冷愛冷涙-Reiai Reirui-

ヤンキーと話すのは初めてだから、敬語じゃなくていいと言われても、緊張してしまう。


しかも、オーラがオーラだし。


「…………」


「…………」


一通り自己紹介が終わると、リビングは沈黙に包まれた。


「何で私に声かけてくれたの?」


今日会ったばかりだから共通の話題がなくて、そんな話になってしまう。


「なんとなく」


……私が探し出した話題も、たった5文字で会話終了。


カチャカチャと食器の音だけが聞こえる。


─♪♪♪


私のカバンから着信音が流れた。


着信音でお母さんだとわかった私は、食事を続けたまま電話にでないことを決めた。