看護師さんがバタバタとやってくる音で、お母さんは目を覚ました。


「愛!!」


お母さんは、思いっきり私を抱きしめてくれた。


「お母さん……っ」


ごめんね…心配かけて……。


「愛っ!よかった……よかった…生きててくれて……っっ」


「ごめんね……お母さん…」


「謝らなくていいのよ…」


お母さんの震える声が、どれだけ私を心配してくれていたかを物語っていた。


「……愛ちゃん。近藤だけど、わかるかな」


お母さんの反対側から近藤先生が話しかけてきた。


「…はい」


もう二度と外泊許可はでないんだろうな…。


「体調はどう?」


「……少ししんどいです」