「笑い事じゃねーって!マジいてぇ。愛馬鹿力だな!!いてぇ!!」


目に涙を浮かべて、女々しい蒼汰。


その姿に悠里は大爆笑。


豪快に笑う悠里の方が、涙目の蒼汰より男前だわ。


「ごめんごめん」


事故だと割り切って適当にあしらって、美味しいご飯を頬張る。


「あ、そうそう。冷さんも呼べばいいんじゃないかなって思ったんだけど、冷さんの電話番号とか何も知らないから呼べなかったの」


悠里が笑い涙を拭いながら言った。


「寂しいだろ。カレシいなくて」


明日会うしね。


「年中カノジョいない蒼汰に比べたら全っっ然寂しくない」


「うっせっ」



























楽しげに話す私たちを見ているお母さんは、このとき、どう思っていたんだろう。


























ホントは…知ってたんだよね?























すでに運命の歯車が狂ってることを。