冷愛冷涙-Reiai Reirui-

「愛に近寄るなっつったよな?」


今すぐにでも、手をあげそうな冷。


「違うの……っ。ちが……うの…。絵莉花に…用があって…っ、たまたま……たまたま愛ちゃんに…会っただ…け…」


冷が怖いのか、震えながら私の方へ後退りしてくる。


「お前さ?まだわかんねーの?愛がどんな嫌な思いしたか。わかんねぇから、堂々と愛と話できんだろ?」


声がよく響くマンションの廊下だからか、大声で怒鳴り付けることはしない冷。


けど、静かな声でも、ゾクッとするほど怖かった。


「謝ってた……だけ…」


「謝ったら愛の傷は消えんのかよ。なぁ」


冷は少しずつ倖さんとの距離を縮めていく。


「……消えな…い……。でも…っ」