冷愛冷涙-Reiai Reirui-

声が震えることはなかった。


もう、現実と向き合えてるからかな。


もう、現実を受け止めてるから。


だから、震えることはなかった。


それでも、胸が痛かった。


現実は現実。


わかってるんだけどね。


「………そっか」


何とも言えないような大和の顔。


「あと、半年もしたら私、皆の前から消えてるよ」


余命は半年。


それも現実。


いい加減強くなんなきゃなぁ…。


受け止めなきゃなぁ…。


私の世界から、皆がいなくなること。


この世界から私がいなくなること。