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駅前の駐車場に車を停めてから、私たちはお目当てのクレープ屋さんに向かった。


「冷クレープ食べれる?」


「あぁ」


最初のうちは、話題を見つけては話していたけど、数分歩くうちに、お互い無言。


別にそれでも全然気まずくなかった。


冷は、手は繋いでくれないけど、歩くペースは私に合わせてくれる。


その優しさが感じられるだけでじゅうぶんだよ。


「あっ!あれだよ!」


広場の片隅に、可愛らしい屋台が出ている。


それがクレープ屋さん。


女の子がたくさん並んでる。


「うわ…」


一瞬だけ、行列を見て嫌そうな顔をした冷。