冷愛冷涙-Reiai Reirui-

そんなもの欲しいって言われても困るもんね。


それに、不安が拭えるものなんて存在しない。


何を言われても、不安なものは不安…。


「そう?じゃー、洋服とかは?もう愛だって高校生だし、男の子とデートすることもあるでしょ?そういうときに着れる勝負服はあった方がいいわよ~」


ニコニコ笑いながら話すお母さんを見てると、一瞬だけでも不安が薄れたんだ。


「デートなんてしないよ。好きな人すらいないしさ」


生涯独身なんじゃないかって今から心配になってくるくらい。


「お母さんもそうだったなぁ。お父さんが最初で最後の恋の相手」


「え!?」