冷愛冷涙-Reiai Reirui-

「…ありがと…」


微妙な空気がゴンドラを包む。


「愛」


珍しく名前を呼ばれてパッと冷の方を見ると、顔を引き寄せられた。


そして、唇と唇が重なりあった。


「冷…」


長いようで短かった初めてのキス。


「たまには恋人らしいことしねぇとな」


冷は少し照れたように、私から視線を外して言った。


「ありがとっ」


私が冷の顔を覗き込んでお礼を言ったのに、冷は顔をそむけて目を合わせてくれなかった。


「冷、照れてるの?」


狭いゴンドラ内を移動して冷の正面にしゃがもうとしたとき、私が動いたからなのか、ガクンッとゴンドラが揺れた。


「きゃっ」


突然のことに、バランスを崩して後ろへ倒れそうになった私の腕を掴んで、自分の方へと引き寄せてくれた冷。


私は冷に抱きしめられる体勢に。


「ごっごめん!」


慌てて離れて冷の隣に座り直す。