「話してるよ。今日、話したの」


「それで白石くんは何て言ってたの?」


「迷惑だって思うわけないだろ、とか、入院してても思い出作れるから、とか…」


冷の人柄が表れてる言葉だと思う。


そんな言葉を聞いて、私は冷を好きになってよかった、冷に打ち明けてよかったって思えた。


冷もまた、私の道を照らしてくれる大切な人。


私が道に迷えば、冷は正しい道の向こうの方で私を待ってくれてる。


たとえどれだけ私が正しい道に進むのに時間をかけても。


私の方へ来て強引に〝こっちだ〟って連れていかないの。


私に選択の余地を与えてくれてるんだ。


そしてたとえ私が間違った道に進んでも、今度は後ろから見守ってくれてて、もし何か危険があったら守ってくれる。


そんな人。


「そう。優しいのね。よかったわ」


私もよかったって思ってる。


冷と出逢えて。