「松永さん。落ち着いてきた?大丈夫?」


蒼汰たちがいなくなってから、保健室の先生に言われた。


「大丈夫です。すみません、ご飯中に」


ちょうど先生もお弁当食べてた時に私が運ばれてきたからね。


ちよっと申し訳ないかな。


「いいのよいいのよ。それが仕事だから」


先生は優しく微笑んでくれた。


─ガラガラ


「愛、カバン持ってきた」


「ありがと」


感情が態度や仕草に出やすい私は、無意識のうちに悠里が持ってきてくれたカバンを引ったくるようにして受け取った。


「じゃあ教室戻る。またね」


「うん」


上辺だけの会話をして悠里と別れる。


「じゃあ松永さんも行きましょうか。一人で病院行くの?」


「はい」


「わかった。じゃあ門まで送るわ」