「一人で帰る」


「は?そんなフラフラしてんのにバカじゃねぇの?」


「バカなのは冷だよっ」


は?


俺がバカ?


心配して大和呼んでやっただけじゃねぇか。


「何の話だよ。そんなに大和が嫌いなのかよ」


「………違う。放っといて」


何が嫌なのか全然わかんねーけど、フラフラしてんのに一人で帰れるわけねぇ。


「放っとけるわけねぇだろ。行くぞ。出口で待っとけば大和来るから」


強引に手首を掴んで歩き出すけど。


「離して」


聞いたことのない低い声で言われた。


何なんだよ。


人が親切で迎え頼んでんのに。


「………詮索されたことがそんなにムカつくのかよ。だったら勝手にしろ。もう知らねぇ」


愛の手首から手を離して、俺は愛から離れた。


何でそこまで拒絶すんの?


やっぱ女ってそんなもんだったのかよ。


全然理解できねー。