冷愛冷涙-Reiai Reirui-

たしかに愛の言う通りかもしんねぇけど、愛を巻き込まないためにすぎない。


「それとこれは話が別だろ」


「別じゃない」


あの頃の真たちも今の俺と同じ気持ちだったんだろーな。


何でそんなに言いたくねぇんだよ。


言えば楽になるのに何でわかんねぇんだよ。


「俺が何回お前の泣き顔見たと思ってんだよ。そんなに泣いてるの見て、おかしいって思わないわけねぇだろ」


「冷にだって触れられたくない過去があるんでしょ?私にもあるの」


触れられたくない過去……ね。


〝いつまで昔の女の写真飾ってんのよ。あなたの妻はこの女じゃない。私なのよ〟


親父の再婚相手は、俺の母さんの写真を全て捨てた。


親父も俺も大切にしていた、写真を。


親父は母さんと不仲になって離婚したわけじゃないらしく、まだ写真は残してあった。


俺は母さんの顔を実際に見た記憶はねぇけど、新しい母親が来るまでの間は母さんの写真を見ていたから、顔はわかる。