冷愛冷涙-Reiai Reirui-

「あっそ」


珍しく〝松永愛〟という名を発しなかった。


「…あ……」


倖が小さく呟いた。


倖が見ていた方に視線を向けると、日陰のベンチに座っている愛が視界に入った。


遠目から見ただけでも、泣いてるのが見えた。


一人で来てんのか?


……こんなカップルだらけのところに?


まさか家族と来るわけねーよな。


それとも彼氏か?