〝絶望〟を味わって、おかしくなってたのかもしれないね……。


生きたくても生きられない。


そんな人が星の数ほどいると言うのに。


生きれる道がある私が、命をムダにするなんて間違ってるね……っ。


「そ」


「でも、ちょっと気が楽になった。冷がそんな風に思ってくれてるって知って」


「……ならいいけど。泣くくらい切羽詰まってんなら、まず俺に相談しろ。いいな」


「うん…。わかった……」


きっと、相談できない。


それでも、冷の気持ちが嬉しかった。


頼っていい人が近くにいてくれることが、どれだけ力になることだろう。


冷がいてくれるだけで…私の心は安心するんだ。