「探していたんだ、お前を。

シュリベルトでは、入院してる子供達と楽しく過ごしたらしいから、もしかしたらと思ってあちこちの小児病院を見てきた。


昨日は、子供達が、サリ、の話をしたから待ってみた。

今日、病院に来たときは、張ってた全員が驚いたよ」


「張ってた?」 

驚いて言うと、ニヤリと笑ってジルが言った。


「あぁ、サリというおねえさんがいつも金曜日に来るって言った子供がいたから、俺達は病院のそこらじゅうで患者や付き添いの振りしていたよ」

「本当に?」

ケラケラと笑うと、おかしいか?とジルが聞いた。

「おかしいわ。健康な病人達に見られてたのね。
気づかなかったわ。


探してくれたのね、ありがとう」


「もし、シュリベルトに帰りたいなら、とシリルを先に行かせた。
それならそれで、良かったから………

シリルと………恋仲だったのだろう?」