「王家の双子は、離される。
その規律に従っただけですわ。
そして、王の従兄弟のレオに拾われ、レッスンや訓練を受けました。
レオの家は王家の従者の養成所でしたから。
小さい頃は、はとこ、としてリリアの所に遊びに行き、18歳になるときに影武者として、侍女兼護衛として、リリアに仕えました。
城外の視察はほとんど私がつとめました。
リリアが亡くなり、アリアとして埋葬され、私はこの国へ嫁いできたのです。
それだけ、ですわ。
聞いていたのでしょう?」
「では、港で俺と会ったのは………?」
「私です」
「それなら、良い。俺が探したのは、あの船を見た王女だったから。
あの時、攻撃した理由を聞いたお前を欲しかったから」
そっと目を閉じた。

