ドアが開き、誰かが入って来た。
「レオ、ご苦労だったな。
アリアも座りなさい」
頭をあげると、王と王妃、王太子、リリアが穏やかな表情で二人をみていた。
王家の人が全員座るのを待って、レオと二人で王の向かいのソファーに座った。
「さて、話を聞いたのかね?」
王が私を見て言ったので頷いて答えた。
「リリアもダリアンも分かっているね?
アリアはリリアの影武者となってもらう。
時には、変装してそばで護衛もするし、完全に身代わりとして危険な職務もしてもらう」
頷いた二人を見たあと、王が私の方を向いて優しく言った。
「アリアも大丈夫か?」
「はい」
それしか言えなかった。

